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tsfmysd's note

Category: PLST (page 11 of 14)

LOG ENTRY: PLST 49

三田。

分析手法はすぐ陳腐してしまう。100年後に残ってる研究は複雑な多変量解析ではなく丁寧に記述統計量をみてる論文。そういう研究が家族社会学には求められてるし、そういう研究が100年後もサイトされ続ける。

Mustillo, Sarah A., Shannon Dorsey, Kate Conover and Barbara J. Burns, 2011, “Parental Depression and Child Outcomes: The Mediating Effects of Abuse and Neglect,” Journal of Marriage and Family, 73(1): 164–180.

Using longitudinal data on 1,813 children and parents from a nationally representative child-welfare sample, National Survey of Child and Adolescent Well-Being (NSCAW), this study investigated physically abusive and neglectful parenting as mediating the effects of parent depression on child mental health by developmental stage. Findings from latent growth models indicated that parental depression had a significant impact on child outcomes for all youths, but of the 2 types of parenting behaviors, only neglectful parenting mediated the relationship for preschool and school-aged children. Neither parenting behavior mediated the effects of parental depression for adolescents.

アメリカにおける児童福祉に関する代表的な社会調査 National Survey of Child and Adolescent Well-Being(NSCAW)の親子縦断データ(n = 1,813)を用いて,発達段階にある子どものメンタルヘルスに親の抑うつ状態が及ぼす影響を媒介するものとして,育児における身体的虐待とネグレクトを研究したよ.
潜在曲線(成長曲線モデルと同じことだよね?)による分析の結果,次のことがわかったよ.(1) 親の抑うつ状態はあらゆる年齢層の子どものアウトカムに影響を与えていたよ.(2) 身体的虐待とネグレクトのうち,ネグレクトのみが未就学児童(2-5歳)と学齢期児童(6-11歳)に親の抑うつ状態の影響を媒介していたよ. (3) 身体的虐待とネグレクトのうち,青少年(12-15歳)では,親の抑うつ状態を媒介していなかったよ.

まずいちばんよくわからないこと.Table 1 をみると,そもそも従属変数であるところのCBCLスコアは時点によってほぼ変化してない.ので成長曲線モデルのようにYの時間的変化のパターン(の切片と傾き)を当てるモデルが妥当なのかよくわからない.特に多変量においても,直接効果と媒介効果のモデルの組み方がけっこう名人芸っぽい印象をうける.児童の体重とか身長,受験前の勉強時間の推移みたいなテーマだったら成長曲線モデルどんぴしゃだとは思うんだが.これ,別に固定効果・ランダム効果(ハウスマン検定)で,Yの時間的変化のパターンではなくて,Y自体の規定要因をモデルをだしいれして議論すればもっとシンプルな分析になったのでは.ただまあ,4人の共著でJMFに通したぐらいだから,たぶんぼくが間違っているのでしょう(なんだそれ).

LOG ENTRY: PLST 48

最近,なにかあるとパネルパネルという雰囲気で,それはまあ(ぼくもライフコースをテーマに研究しているので)そうだよな,と思うんだけど,いい加減ウンザリもしてきた(とりあえず逆張りしておく).たしかに,パネルデータ分析には弱点はまったくないが,パネル「調査」にはいくつか問題がある.attrition や標本の代表性,調査コスト等々(参考).だったら,じゃあこれまで(パネル調査不毛の大地であるところの我が国の)社会学者は縦断的な問いにまったく応えられていないかというと,そんなこともないどころかむしろ限られた社会調査のなかで知恵をしぼってユニークな分析をおこなってきた(そして,なによりも重要なのは理論を前進させてきた).たとえば,以下.

いったいなにがいいたいのか自分でもよくわからないけど,xtlogit に頼りすぎて(xtset 君は神コマンド)ホントーにだいじなことを見失わないようにしたい.特定の研究(群)をディスっているわけではないし,そんなつもりは毛頭ないのだけど,なんか直感的に違和感があるのである.ようするにこれはただの一般論だけど,計量分析は道具でしかない(自分に言い聞かせる).人類の歴史は先行研究からのキョリによって前進するのだから.

佐藤嘉倫・吉田崇,2007,「貧困の世代間連鎖の実証研究――所得移動の観点から」『日本労働研究雑誌』563: 75-83.

本稿では, 従来困難だとされてきた父所得の推定を行い, 父所得と本人所得の間の世代間 移動に着目して, 現代日本社会で貧困の世代間連鎖が起こっているか否かを検討する。 全国調査データを用いた分析によると, 現実に生じているのは, 「貧困の連鎖」 よりも 「富 裕の連鎖」 とも言うべき現象である。 すなわち所得四分位による所得移動表の分析から, 最上層で世代間移動がもっとも固定的であることがわかった。 そして, その背後にあるの は, 父所得から学歴, 学歴から現職, 現職から本人所得という一連の地位達成過程である。 このように, 父所得が本人所得を直接的に規定していないので, 「富裕の連鎖」 に政策的 に介入するのは困難である。

稲葉昭英,2015,「ライフサイクルと貧困――Recursive regression を用いた母子世帯所得の推定」『成城大学社会イノベーション研究』10(2): 41-57.

木村邦博,2000,「労働市場の構造と有配偶女性の意識」盛山和夫編『日本の階層システム 4 ――ジェンダー・ 市場・家族』東京大学出版会,177-192.

もちろん,ロバストな手法でこれまでの知見が大きく覆されることだってある.これは本当にすごいことだし,この梯子を外される感覚は何者にも代えがたい.たとえば.以下.

永井暁子,2011,「結婚生活の経過による妻の夫婦関係満足度の変化」『社会福祉』52: 123-131.

結婚生活の経過に伴い妻の夫婦関係満足度はどのように変化するのか、また結婚年数によって夫婦関 係満足度の規定要因は異なるのか。この 2つの疑問について、公益法人家計経済研究所の「消費生活に 関するパネル調査」データを用いて検証した。
その結果、以下の知見が得られた。第一に、結婚生活の経過に伴い、従来支持されていた結婚初期の 満足度の低下と後期の回復を示す「U字カーブ」を描くことなく、ほぼ一貫して満足度は低下すること が分かった。第二に、とくに結婚初期の満足度の低下が著しい。第三に、「子は鎹」ではなく 6歳以下の 子どもの存在は満足度を低下させる。第四に、結婚初期には夫の平日の家事育児時間、休日の家事育児時 間が満足度を上昇させ、結婚生活後半では夫の年収と休日の家事・育児時間が妻の満足度を上昇させる。
結婚年数による夫婦関係満足度の規定要因の違いを夫への役割期待の変化と考えた場合、ライフス テージによる役割構造の変化であるとともに、配偶者への役割期待と配偶者の役割遂行の不一致から役 割期待を変更させた可能性も示唆された。

明後日の準備がうまくいかず調子が悪いので,つまらないことばかり考えてしまう(むしろ,調子が良い日なんてあるのでしょうか).

Men have become the tool of their tools(人間は自ら作り出した道具の道具になってしまった).

Henly David Thoreau

LOG ENTRY: PLST 45

とりあえず,田町にはキンコーズあるっぽいな.わりとここさいきん調子を崩していたのだが,明日の準備を終わらせないと.14時に田町.

LOG ENTRY: PLST 43

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HOOTERS の Wi-Fi もはや家より速い.上りはもっと異常な値.

Mustillo, Sarah A., Shannon Dorsey, Kate Conover and Barbara J. Burns, 2011, “Parental Depression and Child Outcomes: The Mediating Effects of Abuse and Neglect,” Journal of Marriage and Family, 73(1): 164–180.

Using longitudinal data on 1,813 children and parents from a nationally representative child-welfare sample, National Survey of Child and Adolescent Well-Being (NSCAW), this study investigated physically abusive and neglectful parenting as mediating the effects of parent depression on child mental health by developmental stage. Findings from latent growth models indicated that parental depression had a significant impact on child outcomes for all youths, but of the 2 types of parenting behaviors, only neglectful parenting mediated the relationship for preschool and school-aged children. Neither parenting behavior mediated the effects of parental depression for adolescents.

なかなか社会学で潜在成長モデルなんてやらないよな.どちらかというと心理学でよくみる印象.成長曲線モデルのほうが聞き慣れているので,一瞬なにやっているのかよくわからなかった.これに限らず,JMFはけっこう心理変数(というよりメンタルヘルス)をちゃんととっていて,それがその後のライフコースにどのような(ネガティブな)影響をもたらすのかというのとをけっこうやっているね.

LOG ENTRY: PLST 42

Hello World.

趣味はなんですか?という質問がある.ずっと思っていた.聞く人も答える人も本質的には何に答えを見出そうとしているのだろうか.ぼくにはわかる.このクソつまらない日常をどうやってファインチューニングしているか,だ.

ウチの親父はよく靴を磨いていた.ぼくもたまにそうする.村上春樹はなぜパスタを丁寧にゆでるのか.それは狂気の一歩手前にいるからだ.

とりあえず、だしたぞ、学振。あー、なんかいろいろやることあるけど、とりあえず飲みたいので、HOOTERS いこ。

LOG ENTRY: PLST 39

本郷でパネルデータ分析な研究会だった.

とりあえず,気になったこと&勉強になったこと

・イベントヒストリー(正確には離散時間ロジットモデル)と成長曲線モデルが置いている前提→やっぱり究極的には問いに依る
・パネルデータにおけるICC→自分で後で手をうごかしてみる
・Stata の ショートカットコマンド→つねに使っていないとやっぱり覚えられないよなあ(長らく,SPSS語に慣れてしまったので,ちょっと勘違いすること多い).

Technology will always win(最後にはいつだってテクノロジーが勝利する).
Intel ex-CEO Andrew Stephen Grove

西日本社会学会入会したい。

んー、これまで縦断データだったらイベントヒストリー、個人と集団データだったらランダム切片ロジットという感じで勉強してきたので、いまいちパネルの固定効果、ランダム効果がピンときてない。

LOG ENTRY: PLST 38

本郷でブール代数な研究会だった。fsQCA の使いかたはいまいちわからんが(caribrate 関数までは理解した)、TOSMANA はマスターしたと言わざるを得ない(Windows 持ってないのでシェアメイトに借りた)。

ん,嘘.キャリブレーションはポチポチでは出来るようになったけど,どうもこれ対数変換してるみたいなんだが,なんで3値も指定しないいけないのか数理的によくわからない.Ragin 2008 を読めってことっぽいけど.

うーん、経験的研究ももちろんだけど、理論研究やメタアナリシスにけっこう向いてると思うんだよなあ。たとえば。

稲葉昭英,2005,「家族と少子化」『社会学評論』56(1): 38-54.

未婚化・晩婚化だけでなく, 夫婦出生率の低下も少子化の一因であることが近年の研究から明らかにされている.本研究は, この夫婦の出生率の低下に家族的要因がどのように関与しているのかを検討する.まず, これまで指摘されてきた社会経済要因説, 価値意識要因説, ジェンダー要因説の3つの仮説の論理的な関係を検討し, 子ども数の選好の変化が論理的に重要であることを示す.ついで, 先行研究および出生動向基本調査の結果を検討したが, ジェンダー要因説を支持する結果はほとんど得られなかった.むしろ, 夫婦の出生率の低下は, 子どもの福祉を追求するために子ども数を制限するという選好の変化から生じている可能性が示唆された.最後に行ったNFRJ98 データを用いた乳幼児をかかえた女性の家族役割負担感などについての分析からも, ジェンダー要因説は支持されなかった.育児期には性別役割分業が顕在化するが, そうした課題が夫婦ではなく親族を中心としたネットワーク内で分担されるために, ジェンダー要因説が成立しないことが示唆された. 夫婦出生率の低下は, 家族の新たな変化の帰結というよりは, 性別役割分業にもとづいて子どもの福祉追求を行うという, これまでの家族のあり方に根ざした動向と考えられる.

毎回思うけど、真理表に致命的な誤植がある。

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あー,Mac だと TOSMANA 使えないので,チョーめんどくさい.

疲れてて泥のように眠った。中途半端な時間に起きてしまった(2319)。数時間寝たところで世界はとくに変わっていなかった。さいきん、疎外感というか、自己肯定感低いな。

LOG ENTRY: PLST 37

Life isn’t about finding yourself. Life is about creating yourself.

人生は自分探しではない。人生とは自分をつくりあげることだ。

George Bernard Shaw

たし蟹。

母さんにカーネーション贈った。

さて,仕事の時間だ(2026).渋谷 HOOTERS でデータの整理してる.

カモンケン

  • ISSUE DRIVEN(俺は若者に居住福祉を与えたい)
  • 成人期への移行に関する理論枠組みの検討
  • そこから導出される経験的課題
    1 断片化
    2 可逆性
    3 「大人」像への疑義
  • 結論と今後の展望

成人期への移行と離家
―若年者の居住歴に関する計量社会学的研究―

第1章 問題の所在と研究目的
第2章 成人期への移行に関する理論枠組みの検討
第3章 若年者の世帯変動――政府公表集計を用いたマクロ計量分析
第4章 Co-residence or Separation?――JGSS2000-2010 合併データを用いた計量分析
第5章 初離家の構造と変動――NFRJ08 を用いた居住歴のイベントヒストリー分析
第6章 ブーメラン・キッズ――JGSS2009-LCS を用いた居住歴のイベントヒストリー分析
第7章 Living Away or Leaving Home? ――NFRJ03 親子ダイアドデータを用いた世帯員認知の計量分析
第8章 「大人」の条件――JLPS-Wave6 を用いた計量的モノグラフ
第9章 結論と今後の展望

LOG ENTRY: PLST 36

JAMS の次回選挙の案内来てたので速攻で投函した。なぜか勝手に帰属意識持ってるので、いろいろ学ぶところ多い。

水曜日のダウンタウン,数理的にも計量的にもけっこうおもしれーと思うこと多々ある.たとえばこれ.芸人仲間の間である時から(松本人志が禁煙してから),芸人が禁煙とかサムいわーから肯定的意識に変化したらしい.まさにグラノヴェッターの閾値モデルがワークしそうだ.

こういう卑近な例だけでなく,閾値モデルは非典型的な家族,たとえば同棲や事実婚,LGBTに対する規範意識の変化をうまく説明してくれそうだ.あと,今日は微妙な雨模様だったんだけど,人はどのタイミングで傘をしまうのかとか.

実際に,計量的には Rindfuss たちが似たことをASRでやってますね.

Rindfuss, Ronald R., Minja Kim Choe, Larry L. Bumpass, Noriko O. Tsuya, 2004, “Social Networks and Family Change in Japan,” American Sociological Review, 69(6): 838-61.

Japan, unlike most Western countries, has not experienced several components of the second demographic transition, including cohabitation, widespread use of childcare centers, unmarried childbearing, and nonmarriage. Yet there is evidence that Japan is ripe for change in such family behaviors. This article examines a set of innovative questions related to knowing individuals who have engaged in these behaviors by type of relationship (sibling, other relative, friend, and coworker) respondent has to such individuals. We find that a large proportion of the Japanese population knows someone who has cohabited, used childcare, had a nonmarital birth, or plans to remain unmarried. This knowledge is patterned by both relationship domain and social structural variables. There is a strong positive association between knowing someone who has engaged in one of these behaviors and attitudes toward nontraditional family behavior, suggesting pathways by which micro-level interpersonal interactions may be linked to macro-level social change.

これもスキ.まさにFKモデルってかんじ.逆に,自身の階層認知にとどまらず,自身の肥満度の認知や顔面偏差値(っていうんですか?)なんか比較して,どれだとうまくFKモデルがもっともワークするのか,なんて問いは数理社会学者はたてるのかな.

 

LOG ENTRY: PLST 34

今日で27歳だ.オーケー状況を整理しよう.12日の16時まであと8日と13時間だ.ここまでのことは忘れよう.とにかくこれだけあれば,大概のことはできる.結果がどうなるかどうかはたいした問題ではない.これは自分との戦いみたいなもんだ.

15日14時からプレ報告.21日が報告.こっちも頭にいれておかないといけないけど,今は忘れるんだ.8日に別件で研究会があるから,これの分析もどこかで時間をとってやらないといけない.Windows で TOSMANA を使う必要があるから忘れないように.

破壊的に落し物してる。

WordPress 使ってて今のところの不満
・Jetpack をインストールすると,iOS アプリから画像をアップロードできない
・CSS が Blogger やはてなブログに比べると複雑なので,いじりにくい
・デフォの設定だと,(Windows でみると)日本語フォントがあんまり対応してない

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