ここにエントリを書く,つもりだ.

最近,若者は実家を出ないとか,親を頼ってるとか,パラサイトシングルとか,なんかもうようするにとにかく全部ダメみたいな言説がある.どこにあるのかはそのうちちゃんとやる(待っててください,KH Coder パイセン).とりあえずあることにしよう.

それってホントだろうか.とりあえず,ぼくは,若い人の居住歴に関心があるので適当に「若者は実家を出なくなったのか?」と疑問文にしたが,この通常言語からしてもう怪しい.若者って何歳まで? 実家って何? 出るって何?

経験的にテストしたいことは山ほどあるが,離家(専門的にはそう呼ぶんです)をまともに研究しようとするのは実はけっこうムズい.これはいつか論文にする(JAMS61の配布資料).

ミクロデータを使って(それも縦断データを使って)ひじょーに複雑な分析をやりたいという思いはある.しかし,それはぼくのプライドでしかない.そこでぼくはおもった.まずは政府公表集計をちゃんと見てみようじゃないか(珍しくぼくにしてはまともなアプローチだ).

というわけで,このエントリはまじめにいうと,

若年期の離家傾向の推移――「世帯動態調査」を用いたマクロ計量分析

だ! かっこいいぞ! そんなに複雑なことはやってないはずなのになんだかモテそうだぞ.と思ったけど,世帯動態調査っていうぐらいだから調査表は当然,世帯表形式になっている.つまり,まともに回収バイアスとか考えだすと,頭が爆発しそうだということだ.

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表1は,国立社会保障・人口問題研究所が公表している第7回世帯動態調査の結果を再加工したもの(http://www.ipss.go.jp/ps-dotai/j/DOTAI7/tab/tab.asp).原票はこちら(http://www.ipss.go.jp/ps-dotai/j/DOTAI7/chosahyo/dt07q.pdf).

なお,29歳以下については,2014年時点で観測が打ち切られているため参考程度.